NOSAI滋賀

農業保険制度とは

 農業保険制度は、「農業共済事業」と「収入保険事業」の2種類の事業を行うことにより、農業の健全な発展に寄与することを目的としています。
 「農業共済事業」は、農業経営の安定を図るため、災害その他の不慮の事故により農業者が被る損失を補てんし、「収入保険事業」は、これらの事故及び農産物の需給の変動その他の事情により農業者が被る農業収入の減少を補てんすることで、農業経営への影響を緩和します。

農業共済事業

  • 農業者が災害を受けたとき、その損害を補てんし、経営を安定させることを目的としています。
  • 国の恒久的な農業災害対策の基幹として位置づけられた公的保険制度です。
  • 農村に昔からあった相互扶助の精神を基礎として昭和22年に施行された農業保険法によるもので、農業者と国の信頼関係によって成り立っています。

収入保険事業

  • 農業者が災害や農産物の価格低下などによって収入が減少したとき、その収入減少を補てんし、経営を安定させることを目的としています。
  • 国の恒久的な農業経営安定対策の基幹として位置づけられた公的保険制度です。
  • 平成31年から事業が開始された新たなセーフティネットです。
農業保険法
第1条〔目的〕

 この法律は、農業経営の安定を図るため、災害その他の不慮の事故によつて農業者が受けることのある損失を補填する共済の事業並びにこれらの事故及び農産物の需給の変動その他の事情によつて農業者が受けることのある農業収入の減少に伴う農業経営への影響を緩和する保険の事業を行う農業保険の制度を確立し、もつて農業の健全な発展に資することを目的とする。

NOSAIの理念

農業は 緑 土 水 を守り
豊かな食料を供給する産業です
わたくしたちNOSAIは
みずからの知と技を磨き
信頼の絆によって損害の防止と補てんに努め
日本農業の発展と
うるおいのある社会づくりに貢献します

シンボルマークは農業共済を象徴するマークです。

  • 楕円の形は、農作物の種子を表します。
  • 楕円の4つの数は、理念を受けて、農業を支える4つの要素[緑・土・水・人=農業共済]を意味します。
  • 楕円の並びは、スローガンのネットワークを受けて、日本列島を表します。
  • 楕円の右上がりの方向は、農業と農業共済の発展してゆく姿を表します。

制度の特色

 農業保険制度は、国、県の指導監督のもとにNOSAI団体が事業を行っている政策保険です。
したがって、一般の保険とは異なり、次のような特色があります。

農業共済事業

  • 共済掛金のうち4~6割程度を国が負担します。(建物共済・農機具共済・保管中農産物補償共済除く)
  • 事務費のうち多くの部分を国が負担します。
  • 営利を目的とした事業はできないことになっています。
  • 農作物共済及び家畜共済では、獣害の未然防止や加入家畜の損害を未然に防ぐため、損害防止事業を行っています。

収入保険事業

  • 収入保険に加入するために必要な青色申告は、加入申請時に1年以上の実績があれば加入できます。(現金主義による所得計算の特例を受けている場合を除く)
    基本的に、農産物ならどのような品目でも対象になります。(マルキン等の対象である肉用牛、肉用子牛、肉豚及び鶏卵は対象外)
  • 自然災害だけでなく、価格低下などによる収入の減少が補償の対象になります。
  • 農業者ごとに平均収入の9割(補償限度額)を下回っていた場合に、下回った額の最大9割(支払率)を補てんする仕組みを基本としています。
  • 「掛捨ての保険方式」と「掛捨てにならない積立方式」の組合せで補てんします。
  • 保険料は50%、積立金は75%を国が負担します。
  • 全国農業共済組合連合会(NOSAI全国連)が実施主体となり、地域のNOSAIが業務委託を受けて実施しています。

NOSAIのしくみ

 農業保険制度は、国の恒久的な農業災害対策、農業経営安定対策の基幹として実施されており、必要経費のほとんどを国が負担し、運営されています。

農業共済制度とは

農業共済制度とは

収入保険制度とは

収入保険制度とは

組合運営のしくみ

 NOSAIは、多くの皆様に協力いただいて、次のように運営されています。

加入から支払いまで

 NOSAIの事業は、次のような流れで行われます。
※収穫共済とは農作物・果樹・畑作物のように収穫物を共済の対象とするものです。

用語の説明

共済関係 農家と組合で結ばれる共済に関する権利義務の関係をいいます。
共済関係の成立により、農家は共済金の支払いを受ける権利を持つ一方、掛金の納入義務、その他通常の肥培管理、損害通知、異動通知等の義務があります。
農家負担共済掛金 共済金を支払う財源としてあらかじめ、農家からいただくお金のことです。
建物、農機具共済以外は、国が共済掛金の4~6割程度を負担します。
共済責任期間 共済関係の成立により、組合が農家の損害に対して補償責任を持つことになる期間のことです。
共済金 農家が共済事故により損害を被ったとき、その損害の程度に応じて支払われるお金のことです。
共済事故 組合が共済金の支払い義務を負うことになる事故です。共済事故となるものは、その発生が予期できず、また、これを避けることが困難なものでなければなりません。
基準収穫量 農作物、果樹、畑作物の各事業において損害額や共済掛金の算出基礎となる収量で、いわば「平年収量」のことです。
共済価額 共済に加入するものの価値を、時価額等で表した金額です。
共済金額 農家が共済事故により損害を被ったとき、組合が支払う共済金の最高限度額です。つまり、契約金額のことをいいます。
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